以前の記事の「片付けない子どもほど、発想が豊かで集中力がある」がとても反響が大きくて驚いています。
片付けない子供に悩んでいるお母様方がそれだけ多いということでしょう。
私の記事では、「子供が片付けてくれない」と悩んでいるお母様方への解決にはなっていませんね。
「むしろ、片付けない子供に発想がイイ子が多いですよ!」って、片付けない子供への味方のように言っているんですから。
私自身も子供の頃から片付けは苦手でした。
というか・・その当時の自分はちゃんと片付けているつもりでいました。
子供のうちは脳細胞がたくさん生き生きしているので、少々散らかっていても、どこに何があるかわかっているのです。
むしろ、合理的に配置(散らか)されているのです。
いつも使っているものは上に積まれているのですから(笑)
片付けても、どうせすぐに引っ張り出すんですから。
いちいち出したり片付けたりってめんどくさいじゃないですか。
それに親に何て言われようと、自分では片付けたつもりでいましたからね。
年を取ってくると脳が衰えて来ます。散らかったままでは脳が混乱し疲れてしまいます。処理能力が衰えるんです。だから片付けないとイライラしちゃうんです。人一倍疲れてしまいます。
だから、年相応に脳の処理能力に合わせて「もの」を減らさないといけません。
私は、書籍などを参考にして、今では年相応に片付けが得意なほうだと思います。
色々な片付け本での基本どおり、まず捨てまくります。
「もの」が多くなりすぎると、「もの」とのおつきあいが雑になってしまいます。
愛着を持ってお付き合いできそうにないものに対しては、「ごめんね。」といってさよならしちゃいます。
必要以上にものを持たないというのが片付けの基本だと思います。
1、「いつか使うかもしれない」というものを捨てます。これまでの間使わずとも生きて来られたのですから。
2、「ええ!こんなところにあったの?」というものは無条件に捨てます。無くても生きて来られたのですから。
3、同じものは二つと持たない。
捨てない「もの」を厳選したら、あとはどこに片付けるかです。
私の片付け方は、幼児の生徒たちへのアプローチと同じ方法を自分自身にもしています。
その方法とは「アニミズム的片付け法」です。
全ての道具や「もの」を擬人化します。
名前をつけたりします。
そして、全ての「もの」にはそれぞれ自分の家があります。
散らかった状態とは、外で活動している状態です。
「もの」同士が仕事をしたりコミュニケーションをしている状態が散らかっている状態です。
道具や「もの」を使い終わったら必ずお家に帰してあげるのです。
道具も「もの」にも、「お疲れ様」と言ってお家に帰して休ませてあげるのです。
お家に帰った状態が片付いた状態なんです。
「あなた、何でそんなところで寝転がっているの?」
「もうお家に帰る時間だよ。お家に帰らないと、おかあさん心配しているよ!」
人とお付き合いするのと同じなんです。
「ものは人と違い自分では動けないので、あなたがお世話をしないといけないんだよ!」
「あなたがお母さんとお出かけして、ちょっと目を離した隙にお母さんがいなくなっちゃたらどう?お母さんがあなたのことを忘れて家に帰っちゃったらどう?」
お付き合いする「もの」とは愛着を持って接しましょう。
ハサミ、カッターナイフ、セロファンテープなど・・幾つも所有したりしません。
ハサミが見つからないからといって、100均で購入したりしません。
「あなたがどこにいるか見当たらないからって、お母さんが他の子供をあなたの代わりにしますって言ったら悲しいよね」
「あなたがいなくなったら、お母さんは必死で探すのよ。あなたの『もの』はあなたが探してあげないとお家に帰れないのよ。」
以前「なぜ?わがままな子どもの方が思いやりの心が育つ?」という記事を書きましたが、自分ファーストの子供は「自分も困るから相手も困る」という思いやりが育ちます。
「自分も迷子になったら悲しいから、『もの』もお家に帰らないと悲しいんだよ!」というお話が心に響くのです。
「片付けないんだったら、今度欲しいと言われても買ってあげないよ!」とか「捨てちゃうよ!」と脅すよりも、アニミズム的に感情移入したほうが幼児には何十倍も効果があります。
面白い例を一つ・・
靴を綺麗に揃えられないで投げっぱなしにする子供に、靴を揃えさせる方法として・・
「お靴さんかわいそうだねえ。嫌な気持ちになっちゃうよね。それじゃあ、運動会で速く走りたくないよね。」とお母さんがその子供の靴に話しかけるのです。
その時の重要なポイントは、本当に人と話すように心を込めて靴と話をするのです。
時々、「なになに?今なんて言ったの?」なんて言いながら靴を耳につけて、「ふんふん・・そうなんだね。」「ええ!もっと優しい子供の靴になりたかったですって?」「その気持ちわかるわ・・」て感じで本物の演技をして靴と会話をするのです。
子供の顔色が一瞬で変わり、急いで靴を揃えますよ。
大人と子供では片付け方法も違います。子供の心のレベルに合わせて「もの」を擬人化することで、「もの」への思いやりも育みましょう。
幼児期にはとても効果があるアプローチなので、ぜひお試しください。
小学生になると、このアプローチは通用しなくなります。
美術教室の小学生に質問してみました。
私:「片付けの得意の人は手をあげてみてください」
私:「片付けのコツを教えてください」
小3Kくん:「余計なことを何も考えずに、ただ片付ける」
小4Aくん:「超怒っているお母さんの顔を想像する」
小6Yちゃん:「勉強と遊びのものを分けて、適当に引き出しに突っ込む。引き出しに入りきれないものは、大きなものを盾にしてその後ろに隠す。見た目が綺麗ならイイでしょ!」
子供達なりに、工夫して片付けしているんですね。
次回は、「もうそんなレベルじゃないよ!」「そんなアプローチではうちの子は動かない!」
「目の前に散らかっているものが見えていないんじゃないの!」というレベルの強者への片付け方について書きます。
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PROFILE
-
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師
大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。
美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。
50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。
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