【絵画・造形の正課指導 幼稚園インタビュー】「子どもたちだけでなく、先生たちも変わりました!」富士見みずほ幼稚園様

東京・神奈川・埼玉・千葉で美術教室を運営している「芸術による教育の会」ブログ担当です。

芸術による教育の会では、幼稚園、保育園などにおいて絵画・造形専門の正課指導講師の派遣も行っております。
今回、正課指導をご利用いただいている「富士見みずほ幼稚園」の4名の先生方にインタビューを行い、実直なご感想をお伺いしました。

美術教室 造形指導 幼児教育

■埼玉県富士見市にある「富士見みずほ幼稚園」

富士見みずほ幼稚園は、子どもたちが秘めている様々な可能性を開花させ、一人一人が好きなものや得意なことを見つけられる場所を目指しています。また、子どもたちが友達とのびのびと楽しく過ごすことを大切にしています。

美術教室 造形指導 幼児教育

豊かな田園に囲まれた木造平屋建ての園舎では、湿度が高くなると木造の柱から自然と甘い匂いが発せられ、子どもたちは木の匂いを嗅いだり柱に張り付いてみたりと、自然の変化を五感で感じることができる場所です。

また平屋の園舎ならではの開放感があり、園庭に立つと各保育室の様子を見渡すことができます。廊下から園庭にいる別のクラスのお友達に声援を送ったり、園庭から他のクラスの様子を見ることができ、園全体に一体感があることが大きな特徴です。
「見渡せばみんながいる」という安心感の中で過ごしていただける幼稚園です!

美術教室 造形指導 幼児教育
美術教室 造形指導 幼児教育

■美術のプロの視点から、子どもたちの心に触れる教育を

今回のインタビューにお答えくださったのは
園長 細谷先生
副園長 草間先生
教諭 岡崎先生
教諭 浅見先生
の4名です。

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インタビュアー(以下、イ):早速お話を伺っていきたいと思います。富士見みずほ幼稚園では、芸術による教育の会の正課指導をご利用になられてどのくらい経ちますか?

細谷先生:平成13年からなので、今年度で19年目になります。

:正課指導というのは主にどのようなことが提供されるのでしょうか?

岡崎先生:様々な美術の技法や季節ごとの制作など、「こういう経験をしてみよう」という年間8回ほどのスケジュールを組んでいただき、実際に園で子どもたちに指導をいただいています。2年ほど前には、私たち先生向けの研修もしていただきました。

: 美術の指導においては幼稚園の先生方だけでは難しいところがあるのでしょうか?また、それはどんなところですか?

浅見先生:教え方など私たちでは詳しくわからないことも沢山あるので、美術の指導をしていただいていて勉強になることがたくさんあります。

例えば絵の具の使い方について、パレットの上で色がぐちゃぐちゃになってしまうと、私たちはつい「1回洗って綺麗にして」と言ってしまうのですが、芸術による教育の会の方々は「そういうのも子どもにとってはいいことなんですよ」「いい経験になるんですよ」と違った視点で指導をしていただけるので、すごく参考になります。

: 「芸術による教育の会」の理念は「絵画や造形活動を通して情緒の安定をはかり、生きる力(何とかしようとする強い力)を育むこと」を目的としていますが、それについてはどう感じますか?

草間先生:情緒の安定という点では、子ども達を絵から心理的に見ていくところがあります。私たちはどちらかと言うと「描かせなくちゃ」とか、どうしても「形を整えなくちゃ」とか、そういうところがあるのですが、芸術による教育の会の講師の方々は本当に素直に子どもたちが表現してきたものを一つ一つ読み取って、「あ、この子はこういうところがちょっと気になっているのかな」など、絵に対してではなく内面にあるものを読み取るのです。
 
そういうところから、上手くお母様たちともコミュニケーションを取って、子どもたちが安定した生活ができるようにアドバイスをしてくださいます。
ついつい見落としてしまいがちな子どもたちの表現の変化も一つ一つ大切に受け止めていらっしゃり、私たちもその方法を学ばせていただいています。

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■絵から読み取れる、子どもたちの繊細な心の変化

:講師からのアドバイスや、現場で見て印象に残っていることはありますか?

浅見先生:私は昨年と一昨年、年長の担任を持っていたのですが、正課指導でまずクレヨンで描いてから、次に絵の具を使って色ぬりをするという活動がありました。その時に、クレヨンではのびのび描いていた子が、絵の具の時に黒や茶色など暗い色で塗りつぶすということがあったんです。
 
つぶつぶ先生(つぶつぶ先生と呼ばれている芸術による教育の会講師 橋本)とはクラスでお会いするのは月に1回だったのですが、その子の様子を伝えていないのに「最近この子の様子どうですか?」「何かありましたか?」と声をかけてもらいました。

たしかに最近その子は浮き沈みが激しく、泣いてしまったり怒りっぽかったりというのがあったんです。「絵に表れていますね」と言われました。

:その時、講師からはどのようなアドバイスがありましたか?

浅見先生:つぶつぶ先生から「最近の園でのことは先生がわかっていると思うので、よかったらお家の人に最近のお家での様子を聞いてみて下さい」というお話をいただきました。

実際にお母様に聞いてみると「色々自分でやりたくてもできないことが多くて、空回りしている部分がある」とおっしゃっていました。初めて年長のクラスを受け持った時にこのような出来事があったので、「子どもたちの心の中は絵にも表れて、保育につながるんだ!」と衝撃的でした。

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(つぶつぶ先生。富士見みずほ美術教室にて。)

:そのように子どもが抱えている課題を放っておいてしまうと、結果としてどういうことが起こるのでしょうか?

草間先生:目立った行動に出てしまったり、普段はお話を聞けていても落ち着きを失ってしまったり。保護者の方とも相談して本人の精神面を支えていけるように保育しています。

:ということは、子どもたちの絵を見て心理状態がわかるというのは、とても早い段階から一人ひとりの変化に気が付けるということですね!他にも同様の体験は有りましたか?

浅見先生:先生たちの研修の際、子どもたちが人の絵を描いた時に体の一部がなかったり、手や鼻がなかったりというのも気持ちのサインだとお聞きしました。我慢して言い出せないとか、そういったことも絵からわかるそうです。

園での活動において何でもできるような子が、絵を描いた時に、腕まではあるのですが手が描かれていなかったことがありました。研修の後にそのことを思い出し、あの時もしかしたら「もっと自分を見てほしい」という気持ちをアピールしていたのかなとハッとしました。

細谷先生:美術のプロからの視点で、私たちでは気づかないような、その子どもが困っているところを絵を通して気づいていただけるので、園の先生からの目線だけではなく、もう一つの視点として、力になってもらっています。

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■いろんな面があっていい!私たちの受け止め方も変わった

:正課指導を取り入れたことで、園の中で変化したことがあれば教えてください。

岡崎先生:子どもたちは何事にも素直に取り組んでいると思うのですが、教える側がどうしても一辺倒になってしまっていました。正課指導を始めてからその視野がすごく広がりました。自分自身の絵に対する考え方に柔軟性が持てるようになりました。

型にはまったものや「作品展で見せるための絵」と捉えてしまいがちなのですが、子どもの表現をこちらも素直に受け止められるようになりました。子どもたちのやっていることには一つ一つ意味があるんだと、じっくり見てあげたいと再認識しました 。

「やりなさい」「できない」ではなく、子どもの取り組み方や発信の仕方など、いろんな面があっていいんだと、私たち先生達の受け止め方が変わってきたと感じています。

富士見みずほ幼稚園

:そういったことは園の先生達の中でも共有されているのですか?

岡崎先生:はい。指導の仕方についてどうしても園の先生たちにも得手不得手はあります。例えば美術が苦手な先生であればどうやって教えたらいいかなど、芸術による教育の会の講師の方々から段階を経て取り組みやすい方法を教えていただいています。

子どもたちの年齢に合わせた課題ややり方を教えてもらった上で、先生たちの中でも話し合い、しっかり落とし込みながら進めています。

:子どもの絵の発達段階について、知る前と知った後では子どもへの関わり方はどう変わりましたか?

浅見先生:私たちは大学でも絵については学んできました。ですが「何歳くらいがこういう絵を描く傾向がある」という資料をいただいた時に、改めて参考になりました。発達段階によって顔から手と足が生えている絵を描く時期などもあるのですが、それが少しずつ体や指先まで描けるようになってきたり、だんだん描けるものが増えてくるのです。

その変化を見ていると本当に成長を感じます。毎日色んな物を見て、触れて、少しずつ変わってきているんだなと。

:絵の変化を見て、物事の捉え方が変わってきたんだなということを先生も実感しているということですね!すると子どもとの接し方にも変化があるのでしょうか?

浅見先生:以前は体と顔しか描いていなかった子が、だんだんお母さんの絵を描いていてお母さんのアクセサリーも描けるようになっていることに気付いた経験があります。それを見て「視野が広くなっていたり、気が付けることも多くなったんだな」と、本人の成長に一緒に共感出来るようになります。

:そのようなお話を保護者の方にもされるのですか?

浅見先生:お母様も「面白いですね」と言ってくださいます。家ではそんなに絵を描かないという子もいるのですが「お家で描かないけれど幼稚園でこれだけ描けるようになったのですね」と、成長を喜んでくださいます。

■専門的な先生がいるのといないのとでは全然違う

富士見みずほ幼稚園

:正課指導が始まってから印象に残っているエピソードが他にもあれば、ぜひ教えてください。

岡崎先生:私たちは保育の知識は経験を重ねてわかってきたことが沢山ありますが、「子どもの成長に伴う美術」という観点でいうとまだまだ不足している部分はあります。

浅見先生:私は年少のクラスを受け持っているのですが、年間スケジュールで1学期にはハサミを使って制作をする活動が入っていたりするんですね。しかしつぶつぶ先生に聞くと「ハサミはもっと後の3学期でもいいですよ」とアドバイスをいただきました。

また糊の付け方も「周りに付ける」という指導を例年4月からしていたのですが、いざ教える立場になると糊を伸ばすのが難しかったりして。そういう時もつぶつぶ先生から「最初は付けるだけで大丈夫」「紙もこれくらい小さいもので」 などアドバイスを聞いて、今まではハードルが高いことを子どもたちと一緒にやっていたんだな、と感じました。

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逆に「作品を作る前に粘土をたくさん触ったほうがいい」とか、専門的なアドバイスもいただいています。「こういうのは段階を踏んだほうがいいですよ」「まずは丸から」「もっと小さい紙から」などと様々なアドバイスを聞いて、私もその知識を今後につなげていきたいと思っています。

今までは初めから挑戦させていたようなところがあったのですが、ちゃんと基礎から土台を子どもたちに作ってあげて、それから視野や発想が広がってくれれば嬉しいです。
教えていただきながら、今まで美術の奥深さを全然知らなかったなと感じています。

:「1学期の取り組み」年間スケジュールは園の先生が作っていくのですね。

岡崎先生:大きなテーマは決まっているのですが、学年で相談して決め直すこともあります。今、年少の先生の中で話しているのは、子どもたちにとって初めての幼稚園生活なのでクレヨンで描いたりハサミで切ったりという一つ一つをもっと丁寧に教えたいということです。

つぶつぶ先生に来ていただいて会える機会もあるので、アドバイスをいただきながら、年少でも成長に沿ったステップを作りたいですねと話しています。

:講師にはそういうことも相談できるのですね。

岡崎先生:やっぱり専門的な先生がいるのと、いないのとでは全然違うなと感じますね。初めて講師の先生と一緒に組んで年長のクラスを指導した時に思いました。

正課指導の際にはつぶつぶ先生がメインで前で進めていただいて、私たちは子どもたちの様子を見ながら説明も一緒に聞きます。何か取り組んでから、子どもたちの周りを回って声をかけます。正課指導中は講師の方にお任せしているのですが、私にも子どもたちとの接し方にすぐにアドバイスをしてくれたり、「こういうのもいいですよ」とアイデアもたくさんいただけています。

細谷先生:子どもに対してもすごく肯定的な指導をしてくださるのですが、先生たちが相談した時にも、同様にとても肯定的に答えてくださるんですね。尚且講師の方々は経験が豊富なので、今までご自身が見てきた幅広い選択肢の中から私たちに答えをくれるんです。懐の深さと言いますか、経験値をすごく感じます。

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■子どもたちはみんな、やりたいようにやる

:子どもの成長に合わせたカリキュラムでないと、より指導が難しくなりますよね。

浅見先生:クラスではいつも私が考えた制作や、七夕など季節の制作をするのですが、どうしても私が教える時は「これはここに貼らなければいけないと」か「こういう風に切らなければいけない」とか、固定観念を持ちやすいと自分で感じています。

一方で美術で取り組む制作は、つぶつぶ先生は「好きなように自由にやっていいよ」と言います。子どもたちも、決められたものというよりも自分の考えを出しながら自由に制作をしています。

岡崎先生:以前、テープを使ってステッキを作る制作があったのですが、テープをたくさん使っている子がいました。私はついつい「そんなに使い過ぎないでね」とか「そんなに伸ばし過ぎないでね」と声をかけてしまったのですが、そこでつぶつぶ先生が「好きなだけ使わせてあげてください」と声をかけてくださって。

やっぱり好きなだけ使った分、普段の子どもの様子とは違った面を見ることができたんです。普段はちょっと大人しい子も、人より沢山何倍もテープを使ったりして。「あ、こういう面もあるんだ」と、普段見られない部分に、美術の時間に気が付けることが沢山ありました。

:好きなようにさせ、見守る。大きな変化ですね。

浅見先生:次にちょうど父の日のお父さんへのプレゼントを作る機会があります。今は紙粘土で作品の土台を作ってあるのですが、つぶつぶ先生に「次はあの紙粘土に色ぬりするんですよね?」と言われて。

その紙粘土はお父さんの顔を作っているので、肌色と、髪の毛と目の黒、口の赤の絵の具を使ってもらおうと思っているんです。「粘土を塗る前に、子どもが絵の具を使いたいという気持ちを好きなだけ発散できるよう、まず新聞紙に絵の具で描かせてあげて、それからお父さんの色を塗ったほうがきっと肌色と黒と赤で塗ってみようというのがスッと入ってくると思います」とアドバイスをいただきました。「なるほどな〜!」と思いましたね!

:大人には常識や固定観念に囚われてしまいやすい側面がありますが、講師にはそういったものをうまく外してくれる役割があるのですね!

富士見みずほ幼稚園の皆様、ありがとうございました!

子どもたちの才能を見逃さず、凝らした工夫やちょっとした変化を見つけて褒められる。
園の先生方も、子どもたちの絵に表れた表現から、繊細な心理の変化や成長に気づけるようになる。
それが「芸術による教育の会」の正課指導です。

●子どもたちの制作意欲が向上し、達成感や満足度がアップする!

●苦手意識のある子も造形活動が好きになる!

●造形活動は情緒の安定にも繋がり、子どもたちの成長に大きく役立つ!

●道具や素材の選択について、園の先生方へもアドバイス致します!

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