刺繍

こんにちは。
直子先生です。

私の母は、昔からよく刺繍や縫い物や編み物を、ちくちく ちくちくするひとでした。

私は、そのリズムよく動く手元を、そばで じぃっとみているのが好きでした。

子どもの頃着ていた洋服やバッグ、人形まで、ほとんど母の手作りだったような気がします。

先日 久々に実家に帰り、幼稚園の頃に使っていた 母の手作りのお弁当袋を発掘しました。

もう袋ではなくなってしまっていましたが、刺繍の部分だけ残してありました。

私の。

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姉の。(マジックで書かれた名前をみると、途中から私のものになったらしい。)

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なんとも古びていて、なんとも昔っぽい愛しいモチーフ。

背中を丸めてこれをちくちくしている母を思い浮かべて、ちょっと切なくなります。

まだまだあるかと発掘を進めていると、小学校3年生の時の、私の刺繍が。

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母の日に贈ったものでした。

これをちくちくしている ちいさな私を思い浮かべて、ちょっと切なくなります。

ちょうどこの時期、「ひとの死」について考え出した頃でした。

両親や まわりの人がいつかは死ぬ ということがとても怖くて、とても悲しくて、

「絶対死なないで。絶対おばあさんにならないで。」

という気持ちで縫った覚えがあります。

今、私が刺繍の糸や 裁縫道具を入れている袋も、母の手作りです。

手にとるたびに 丁寧な気持ちになります。

大切なもの、大切にしていきたい愛しいものたち を思い出します。

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私が、刺繍を好きな理由、布を好きな理由が、わかった気がします。

ちくちく ちくちく きっとこれからも、

一針一針 ゆっくりゆっくり いくんだろうなぁ と思います。

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PROFILE

なおこ先生
なおこ先生
京都精華大学 テキスタイルデザイン科卒
芸術による教育の会 教師

金太郎のように かわいいかわいい息子と過ごしながら、
先生として ひたすらバタバタ しています。
いくつになっても。

しっかり根を張り さわさわ葉を揺らす木に憧れます。
でも、飛び回まわる鳥にもなりたいのです。