美術的思考で「地」と「図」を反転させてポジティブに生きる!

美術的思考で「地」と「図」を反転させて、ポジティブ思考に!

みなさん、「ルビンの壺」はご存知でしょう。

名前を知らずとも下の画像を見れば、「ああ!これかあ!」とどこかで見たことがあると思います。

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真ん中の図に注目し意味を持たせると不思議な形をした壺に見えます。

私たちは、このようにまとまりのある閉じられた形を「図」として認識しやすいのですが・・

壺が「図」になって見える時には、周りは背景として沈み、意味のある形として認識されない「地」となります。

一方、「地」であるはずの周りの形に注目し意味のある形「人と人が向き合っている図」として認識された瞬間に、「図」と「地」の関係は反転され、人と人が向き合う形が「図」になり、壺だったはずの真ん中の形が「地」として沈み背景になります。

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美術大学などでは、このような人間が形(図)を認知する特性を「ゲシュタルト心理学(造形心理学)」にて学びます。その認知の特性をカウンセリングに応用したものがパールズ夫妻が考案したゲシュタルト療法です。

画家は画面に絵を描く時に、「図」となるものの形を意識しながら、「地」となる余白や背景の形との関係やバランスを操作します。

美しい「図」には、美しい「地」が支えています。

美術を通した教育において、先生が生徒に投げかける勇気づけの言葉は、まさに「図」と「地」の反転を使ったものです。

本会の教師は研究会のロールプレイや実践を通して、いろいろなものを褒めまくるというゲームをします。

例えば最近自己評価の低い「ペットボトルくん」

ペットボトル:焼き物でできたお茶碗とかガラスのコップたちと比べて、僕はいつもみんなから軽く見られるんだ。

味気ないとか偽物とか。

「どうせ中身がなくなったらゴミ箱行きだ」とか言われていじめられる。

洗って使ってもくれない。僕なんていなくていいんだ。

先生:そんな風に悩んでいたんだね。それは辛かったね。
先生は君がとても好きだよ!
君が悩んでいる「軽い」というところも先生はとっても好き!
重みのあるお茶碗やコップもいいけど、彼らは落としちゃうとすぐに割れちゃうでしょ。
ナイーブで衝撃に弱いよね。それと比べて君は落としても割れない。
衝撃を柔らかく受け止める優しさと強靭な肉体をしているよね。
しかもいつも衛生的で新鮮でしょ。
みんなは君を必要としていて君が優れているからこそ、この世界には君の友達がたくさん生まれているんじゃないかな。

もし200年前に君がこの世界にいたら、君はダイヤモンドよりも価値が高かったかもしれないよ。
その当時に素晴らしいデザインの陶器やガラスの製品を作る芸術家はいたけど、誰一人君を作れる人はいなかった。

他の製品は芸術家や職人の腕次第で作れるものがほとんどだけど、君のような無駄のない繊細で美しいデザインは人間の手だけでは作れない。
君はスペシャルなんだよ。

今は、君があまりにも人気がありすぎて他のみんなが嫉妬しているのかもしれないよ。

「図」と「地」は背中合わせです。

ネガティブな捉え方をして悩んだり落ち込んだりした時に、「地」として背景に埋没してしまっているところにポジティブな価値が見出せるものです。

美術的なものの捉え方をすると、人生が明るくユーモアたっぷりの楽しいものに感じてきます。

ご家庭でも、お子さんが落ち込んだり悩んでいる時に、ぜひ「図」と「地」を反転させ、ポジティブな面を前面に出して励ましてください。

「それが難しいのよ!」とおっしゃる方は、ぜひ芸術による教育の会の美術教室にご入会ください(笑)

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PROFILE

屋嘉部 正人
屋嘉部 正人芸術による教育の会GM
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師

大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。

美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。

50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。