絵の具をたくさん混ぜた子は【小学校低学年編】

こんにちはつぶつぶ先生です。

前回、幼児クラスの絵の具遊びについて記事を書きました。

小学生クラスの指導法をお伝えする前に、子どもの作品を紹介します。
芸術による教育の会のびじゅつ教室では、小学生クラスになるとアクリル絵の具を使ってキャンバスに描く指導を行います。アクリル絵の具が一般的になる前(30年以上前)は小学2年生から油絵の具を使わせていました。塗り重ねの技法や色混ぜの発色の良さが小学生低学年にも向いていると判断し使わせていたのですが、油絵の具の片付けが絵の具の掃除が小さな子には難しく片付けのしやすさ、汚れ落としの簡単さを優先しアクリル(ガッシュ)を使わせるようになりました。

アクリル絵の具の良さは、すぐに乾き塗り重ねることができる、絵の具で失敗しても塗り重ねると最初からやり直すことが出来、失敗を恐れずに描くことができる点です。キャンバスは丈夫なため、厚塗りにも薄塗りにも対応できますし、何度もやり直せますし、出来上がった作品をそのまま飾ることができ、その時の子どもの気持ちを表現した記念の作品として何年も保存しておくことが出来ます。油絵のような混色の美しさは出しにくいので、小学生高学年になり希望する生徒には油絵の指導もしています。
アクリル絵の具はやり直しが簡単にできるため、学校の半透明水彩に比べても子どもにとって扱いやすい道具ではないかと感じます。

さて、小学一年生のAちゃんの作品を紹介します。初めてアクリル絵の具を使い展覧会作品をがんばりました。

自分とお母さんと妹と友達

可愛らしいですね。絵の発達段階から見てみると、図式前期から図式後期に成長を遂げようとしている真っ最中の作品です。女の子たちはお花の上にいるのではなく、花(花壇かな?)が女の子より手前にあり、女の子たちは花(花壇)の向こう側にいるところを表現しています。奥行きを表現しようと工夫した作品です。
また、色合いの工夫もたくさんされています。多くの女の子は人を表現するのが好きです。女の子は人や人の表情に興味がある場合が多いからです。この場合、肌の色を表現したいと思うようです。「先生~肌色ってどう作るの?」と質問がよくあります。アクリル絵の具のセットには子どもの欲しがるペールオレンジ(うすだいだい)が入っていません。自分で作らなくてはなりません。このAちゃんの作品をよく見ると、女の子たちの肌の色を一生懸命混ぜて作っているのがわかります。一つ一つ色合いが違います。低年齢の子どもにとっての肌の色は本当の肌の色とはちがい、イラストで表現されているような肌色を求めるようです。この色を出すには何色を混ぜればよいのか、このAちゃんは自分で研究し考えて作ることが出来ました。そういえばAちゃんは幼稚園時代、絵の具混ぜが大好きだったことを思い出しました。いつまでもいつまでも色混ぜに夢中になり、時には画面に絵の具を塗ることがなく終わる日もありました。パレットは絵の具だらけ、せっかくだから絵の具で紙に描いてみたらと促すと、おててぺったんまでフルコースで楽しむお子さんでした。
小学生への絵の具指導。。と言いつつほとんど指導はしておらず、場や道具の提供のみでこれだけ技術が向上するお子さんもいます。

存分に色混ぜを楽しんだ子だからできる表現なのかもしれません。お迎えのお母様としばし昔を懐かしみながら、ブログでこの作品について紹介する許可をいただきました。

※絵の具の指導方法2やペールオレンジや肌の色合いをどうやって作るのかについてはまた次回紹介していきますね。毎回長くなり申し訳ありません。のんびりペースで更新していきいます。

「明日への手」美術展が順調に会期を進めています。次回は神奈川展前期後期千住展です。全部で6会期を無事に終えるまでどきどきですが、がんばって行きます。どなたもご覧いただけますので、ぜひお越しくださいませ。子どもたちがたくさん来場する会場ですので、受付にてカードのご提出か、記名のご協力をお願いしています。




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PROFILE

つぶつぶ先生
つぶつぶ先生
橋本円(はしもとつぶら)つぶつぶ先生です。
静岡県出身:40代
美術教室の先生として20年以上経ちました。武蔵野美術大学短期大学部(があったころ)美術科卒です。大学サークルアトリエちびくろのOGです(^^)
同郷の友人がすごく楽しそう活動しているのに魅かれてサークルに入りました。自分の思い出作りとして参加させてもらいましたが、子どもって面白い!そして、一緒に楽しむことを教えてもらいました。そのまま子どもと活動することの楽しさをもっと追求したくなり、現在も活動を続けているのかなと思います。
芸術による教育の会で子どもの指導を続ける中で、アート活動は子どもにとって大切な教育であると真剣に考えるようになりました。自分の子どもの育児においても、芸術による教育の会の理念は素晴らしく、仕事をする中で得た知識がとても役に立っていると感じています。アート活動が子どもにどんな影響がありどのように大切なものなのかを、子どもに関わるすべての大人に伝えていく使命があると思っています。